会長挨拶

新潟県産婦人科医会 会長

このたび2026年4月より新潟県産婦人科医会会長を拝命するにあたり、その責任の重さをあらためて実感するとともに、県内の産婦人科医療の充実と発展のため、微力ながら力を尽くしてまいりたいと存じます。

新潟県産婦人科医会は、県内の約140名の産婦人科医師で構成される団体です。私たちは、産婦人科医療の進歩と発展を目指すとともに、公益社団法人日本産婦人科医会と連携しながら、新潟県におけるより良い医療の提供に努めています。

本会の活動は多岐にわたります。1) 母体保護法や母子保健法をはじめとする母子保健関連法規の適正な運用の推進、2) 学術研修会・研究会・母体救命実技セミナー等を通じた会員の研鑽の支援、3) 会員相互の連携と親睦の促進、4) 働き方改革を踏まえた産婦人科医療体制の整備と勤務環境の改善などです。これらの活動は、新潟県や県内市町村などの行政機関とも連携しながら進めており、地域の産婦人科医療を支えることを通して、県内の女性の皆さまの健康に役立つことをめざしています。

産婦人科は、妊娠・出産に関わる「周産期医療」、女性特有の腫瘍を扱う「婦人科腫瘍学」、不妊症や内分泌異常に対応する「生殖医療」など、幅広い領域を担う診療科です。その中でも、第4の柱として近年特に重要性が高まっているのが、女性の生涯にわたる健康を支える「女性医学(Women’s Health)」の視点です。これは、思春期、性成熟期、更年期、老年期に至るまで、それぞれのライフステージに応じた健康上の悩みや病気に寄り添い、女性の心と体の健康を支える医療です。

実際に産婦人科が扱う健康課題は、妊娠・出産関連以外にも、月経不順、月経困難症、過多月経、月経前症候群(PMS)、更年期障害、骨粗鬆症、やせや肥満、生活習慣病の初期徴候、性感染症、骨盤臓器脱など、大変幅広いものです。こうした不調は、日々の生活の質を下げるだけでなく、仕事や家庭生活にも大きな影響を及ぼします。近年、日本では女性の健康問題による社会的・経済的損失が大きいことも指摘されており、とくに更年期症状や月経に伴う不調は、多くの方にとって身近で大切な課題となっています。

新潟県産婦人科医会の会員施設では、妊娠・出産やがん検診などに関する診療はもとより、女性の各ライフステージにおけるさまざまな悩みや病気について、安心して相談できる身近な窓口となるよう努めています。女性の一生に寄り添い、健康を支える「かかりつけ医」として、どうぞお気軽にご相談ください。

皆さまがより健康で安心して毎日を過ごし、より充実した人生を歩まれることを心より願っております。

令和8年4月
新潟県産婦人科医会会長 倉林 工